シマダヤ東北株式会社様は、1967年創業の麺業界のパイオニア「シマダヤ株式会社」の東北の生産拠点として、「長持ち麺・冷凍麺・冷凍調理麺・チルド麺」などの製造で業界をリードされています。
今回は、設備保全DXアプリ「M2X」を導入いただいた古川工場の皆さまに、導入の背景や導入後の効果についてお話を伺いました。
<ご所属・お名前>
シマダヤ東北株式会社
古川工場 工場長 吉田 弘康様
古川工場 製造一課 課長 星 忍様
古川工場 製造一課 課長 豊嶋 雄一郎様
古川工場 製造二課 課長 五十嵐 勝也 様
まず、長期的な目線で工場全体としての保全力が低下していることを課題と感じていました。
当社は、2000年代の頃、全社的にTPM活動に力を入れて取り組んでおり、TPM優秀賞を受賞するといった実績もありました。その頃と比べると、保全活動が後退しているのではないか、技術の伝承が十分にされていないのではないか、という危機感を持っていました。
また、働き方改革も進む中で、若手への教育や伝承についても、より効率的に実施していく必要性が高まっていました。
テクノロジーの進化も進む中で、時代とともに進化していかなければならない、DXも絡めて新しい取組みをしていこうという方針を立て、システムやツールの導入も含めた検討をしていました。
きっかけは、M2XのTPM優秀商品賞受賞の新聞記事でした。こういったツールを活用することで、先ほど述べたような、時代に合った形で保全活動も進化させていくことができるのではないかと感じました。
実際に話を聞いてみて、具体的にどういったアプリケーションかというものも見てみて、当社の課題感にもマッチしているし、簡単に始められるのではと感じました。
特に、スマートフォンから簡単に入力できるという点は、現場に負担が少ない形で始められると感じ、決め手の1つになりました。現場の若手は、パソコンよりスマートフォンの操作の方が圧倒的に慣れていますしね。
時代に合った「スマートフォンでの使いやすさ」が導入の決め手に
一番に感じているのは「全員が」「どこにいても」リアルタイムに情報共有できるという価値です。今までは前日に起きたこと・やったことを翌朝まとめて共有していましたが、M2Xを使えば、細かな情報を含めて即時に共有できます。個人が小さな問題と捉えていても管理者から見れば大きな問題と捉えたほうが良いものについても、早急に初動措置をとることが可能になりました。
特に、レポート機能で業務日誌もM2Xで活用するようになってからは、従来の業務フローを大きく変えずに、各課でM2Xを業務に浸透させるということを実現でき、元々の業務フローの中で、M2Xならではの価値を活かした運用にトライできていると感じます。
たとえば、スマートフォンの活用により写真や動画の共有が格段に容易になった点も大きな変化です。以前は、画像データを共有するには、現場にデジカメを持参して撮影し、事務所でパソコンにつないで取り込むといった必要がありましたが、その手間がなくなったので、小さなトラブルでも画像データも併せた情報共有を徹底できるようになりました。
さらに、先々の予定を登録し、事前通知してくれる機能によって、年1回など低頻度のタスクについてのやり漏れを防止できています。
全員が同じスケジュールを共有することで、事前に関係者間での担当の割り当てやコミュニケーションもしやすくなっています。こういった活動の積み重ねが、トラブルの予防にもつながると感じています。
「振り返りのしやすさ」も導入効果の一つです。これまでは業務日誌に次に取り組むことを記載していても、Excelで製造日ごとにファイルを作成する運用となっており、なかなか過去の内容を見返すといったアクションを取りにくく、「やったつもり」になってしまうこともありました。M2X上では簡単に過去の日報を確認できるため、次の段取りも立てやすくなりました。
リアルタイムな情報共有により、対応スピードが向上
記録の積み重ねによって、必要なアクションのやり漏れを防止
想像していた以上に様々な機能が充実していて、使いやすいアプリだと感じています。
さらに活用していきたいのは部品管理の機能です。すでに「部品在庫がゼロになっても気づかず、発注が遅れる」といったロスは減りつつあります。部品の在庫情報を今以上にM2X上に集約し、管理の精度をあげていくことで、目に見える効果が出てくると考えています。
予防保全への活用も強化していきたいポイントです。M2Xにより、先々の部品交換や修繕も漏れなく実施できる前提は整ったので、各課で最適な実行計画を立て、管理・実行していきます。
また、M2Xの導入以降、課を超えて課長同士で「保全活動についてどう取り組んでいくのか」をコミュニケーションする機会も増えました。今後は主任達も巻き込み、より活動の輪を広げて一体感を持って活動していければと考えています。
設備保全に関して「何でもできるアプリ」というのが私たちの印象です。
導入当時はなかった機能も次々に追加されており、こちらの要望にスピーディに応えてもらえるのがすごくありがたいです。
また、サポートの面でも満足しています。こういったツールを導入する際、導入前は「伴走型」と聞いていたのに、いざ利用を開始すると無料のサポートには制限があるなど、がっかりさせられた経験もありました。M2Xにはそういったことが一切なく、まさに「伴走型」という言葉がぴったり当てはまると感じています。