なぜ部品管理が失敗するのか?見落としがちな3つの理由

部品管理は現場力を映す鏡のような業務です。工場内には無数の部品が存在し、日常的に使われ、補充がなされるため、その管理の徹底はつまづきがちです。この記事では、なぜ部品管理がうまくいかないのかを解説します。

目次

そもそもなぜ部品管理は重要なのか

部品管理は、工場の効率的な運営において不可欠な要素です。適切な部品管理がなされていると、必要な時に必要な部品を迅速に入手でき、設備のダウンタイムを最小限に抑えることができます。これにより、製造ラインの稼働率が向上し、顧客への納期遵守が確実になります。また、余分な在庫を抱えることなく、コストの削減にも繋がります。逆に、部品管理が不十分だと、部品不足や過剰在庫が発生し、結果として工場の生産効率が低下してしまいます。


部品管理がうまくいかない3つの理由

ではなぜ、それほど重要な部品管理がうまくいかないのでしょうか。部品管理がうまくいかない理由として主に以下の3つの理由が挙げられます。

①業務としての優先順位が低くなりがち

部品管理は、工場の日常業務の中で後回しにされがちなタスクです。特に、他の業務が忙しい場合、部品管理に割く時間やリソースが不足しがちです。突発的なトラブルが起こった場合は、まずはトラブル対応が最優先になり、対応が終わったらトラブル記録を残して一件落着…といった形で部品交換の記録表を付けるのを忘れてしまうのは良くあります。このような状況では、在庫チェックやデータ更新が遅れ、結果として部品管理がずさんになることがあります。

②紙やエクセルで管理するのが手間

多くの企業では、部品管理に紙やエクセルを利用していますが、これには大きな問題があります。紙やエクセルは手動での入力や更新が必要で、時間と労力がかかります。さらに、データの更新漏れや入力ミスが発生しやすく、正確な在庫情報を維持するのが難しいです。この結果、必要な部品が見つからなかったり、重複して注文してしまったりすることがあります。

③部品の使用者と管理者が別

部品を使用する人と管理する人が異なる場合、情報の共有がスムーズにいかないことがあります。使用者が部品の使用状況を適時に報告しないと、管理者は正確な在庫情報を把握できません。このコミュニケーションのギャップにより、部品の不足や過剰在庫が発生しやすくなります。管理者の知らないところで部品が使われていたことが後で分かる、といった経験がある方は少なくないのではないでしょうか。また、緊急時に必要な部品がすぐに見つからず、対応が遅れるリスクもあります。


実効的な部品管理を実現するために

上記のような部品管理の課題を克服するためには、クラウド型の設備保全アプリを導入することが重要です。クラウド型設備保全システムを利用することで、以下のような利点が得られます。

  • ワンストップでの管理:設備保全アプリであれば、部品管理を含めた様々な業務をワンストップで実行することができます。各業務ごとに管理シートが分かれることがないため部品管理の徹底がし易く、仮に忘れた場合でもそれをリマインドさせる機能もあります
  • モバイルでの入力:設備保全アプリは、スマートフォン等のモバイル端末で簡単に管理が出来ます。紙やエクセルだと部品名・型式・数量をそれぞれ打ち込む必要があるところを、モバイルだと簡単に該当の部品を探し、入出庫を管理できます
  • リアルタイムでのデータ更新:設備保全アプリはリアルタイムでデータを更新できるため、常に最新の在庫情報を把握できます。使用者が在庫を更新すれば、それが工場内のすべてのユーザーに共有されます。これにより、必要な部品をすぐ探せたり、工場内にある複数の部品棚にそれぞれ同じ部品を持つ必要がなくなります

このように設備保全アプリを導入することで、部品管理の効率化と精度向上を実現し、工場の運営効率を大幅に向上させることができます。是非、貴社の部品管理にクラウド型設備保全アプリの導入を検討してみてはいかがでしょうか

岡部 晋太郎 株式会社M2X 代表取締役CEO
東京大学卒業後、総務省にてIT政策の企画立案を担当。その後、外資系コンサルティング会社のボストン・コンサルティング・グループに入社し、製造業における中長期の戦略立案、DX等を担当。メンテナンスの重要性と可能性に惹かれ、2022年に株式会社M2Xを創業

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